ケストナー/Kästner関連

2015年10月30日 (金)

独裁者の学校

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原著は1956年の刊行、本書は1959年刊行の初版。
長らく探していたのだが、ようやくずいぶん廉価で見つけることができた。
半世紀以上前の時代を感じさせる本であるが、みすず書房宛の愛読者カード(宛先は文京区春木町一ノ二二、その後の住居表示で現在の所在地になったのだろう)や註文伝票もはさまっていたのが驚き。
愛読者カードをみすず書房に送ったら、どんなリアクションがあるだろうか。

原題は「Die Schule der Diktatoren」。
登場人物の一覧をみると、番号のついた者は「第四の男」からはじまるのだが、第一の男から第三の男まではどうしたのだろうと思った。
この理由は本文のなかですぐにわかるのだが、黒幕との関係では、第一の男から始めないほうが効果的なのだろう。

テーマはチャップリンの「独裁者(The Great Dictator)」と通ずるものがあるが、ケストナーがこの映画を見ていたかどうかはわからない。
それにしても、「わたしは何をしたいと思ったのでしょうか、これから何をしたいというのでしょうか。大多数の人たちのためにわずかな幸福、すこしばかりの落着き、一片の自由、これなのです。それが大それたものででもあるのしょうか」と叫び、殺されてしまう第七の男に、私たちは何を見ればいいのだろうか。

第一場と第二場は、「大きなケストナーの本」に収録されているが、「大きなケストナーの本」も絶版。

E.ケストナー/著
吉田正己/訳
みすず書房

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2014年5月15日 (木)

考える人 2014年春号 海外児童文学ふたたび

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2014年はトーベ・ヤンソンの生誕100年、ということで表紙がトーベ・ヤンソンなのだなと思ったら、イギリスで刊行された「Tove Jansson Life, Art, Words」の表紙だ。
新潮社からの邦訳出版が予定されているらしい。

「私を育ててくれた一冊」に登場する本は、それぞれ執筆者の選んだ一冊ではあるが、一冊が選び出されるまでに数多くの「一冊」がある。
その数多くの一冊が、それぞれかけがえのない一冊だ。
そして、「阿川佐和子×福岡伸一 新訳で得た至福の時間」は、続きを期待したくなる。

目次
インタビュー
 角野栄子 アナザーワールドへのいざない
 トーべ・ヤンソン「仕事と愛」をモットーに ボエル・ウェスティン
 ムーミン谷の「孤独」と「連帯」 シルケ・ハポネン
 児童文学は「内なる子供」との対話 ウルフ・スタルク
 村岡花子──少女たちに寄り添い続けた人 村岡美枝・恵理
エッセイ
 二つの円 村山雄一
 児童文学の中の気になる大人たち 加藤ジャンプ
評論 
 テレビアニメが教えてくれた世界の名作 藤津亮太
私を育ててくれた一冊
 上橋菜穂子 『運命の騎士』
 柴門ふみ 『飛ぶ教室』
 富安陽子 『メアリー・ポピンズ』
 木原武一 『鏡の国のアリス』
 梯久美子 『雪の女王』
 河原理子 『長くつ下のピッピ』
 山極寿一 『さんご島の三少年』
 サンキュータツオ『モモ』
往復書簡
 阿川佐和子×福岡伸一 新訳で得た至福の時間
小特集
 石井桃子を読む
 略年譜・アルバム
インタビュー
 松岡享子 東京子ども図書館の40年
 谷川俊太郎 子ども、ことば、本
石井桃子のこの一冊
 松浦寿輝『たのしい川べ』
 川本三郎 『ノンちゃん雲に乗る』
 水村美苗『幻の朱い実』

新潮社

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2014年2月24日 (月)

エーリヒ・ケストナー 謎を秘めた啓蒙家の生涯

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原題:Keiner blickt dir hinter das Gesicht. Das Leben Erich Kästners. München Wien, 1999
本文だけで500ページ以上、あとがきや索引まで含めると600ページ近くと大部である。
2年ほど前に教文館に行ったときにお持ち帰りにしたのだが、なんせ分厚い本なので、棚の中で眠っていたのだが、没後40年でもあり、いつまでも眠らせておくわけにはいかないと、手に取った。

ケストナーの伝記といえば、ドイツ児童文学賞を受賞したクラウス・コードンの「ケストナー ナチスに抵抗し続けた作家」(偕成社)があり、すでに読了。
また、自伝としては「ケストナーの終戦日記」も読んでいる。

本書は、これらのほか、ケストナーの著作物や、高橋健二の「ケストナーの生涯―ドレースデンの抵抗作家」(福武書店)などから得られるケストナーのイメージを打ち壊し、別の新たな姿を見せてくれる。
最も大きなテーマとしてのナチスとの関係では、ケストナーのナチスへの見込み違いは「そんなに長くは続かないだろう」「そんなにひどくはなるまい」と考えていたことだと指摘する。(255ページ)
そのうえで、1958年の講演「焚書について」で、第三帝国は「遅くとも1928年にはつぶしておかなければなりませんでした。それ以後はもはや遅すぎました。自由のための戦いが国家への反逆と呼ばれるまで待っていてはならないのです。」と述べたことが紹介されている。(260ページ)
ところが、本書によって著者が明らかにしたことは、「ナチ独裁下のドイツでは、少しでも抵抗すれば<白バラ>のメンバーのようにたちまち極刑に処せられたのであり、彼ら以外のすべての国民と同様にケストナーも、おこなっていたのは抵抗でなく妥協だったのだ」と、訳者は記述する。(521ページ)
ナチスに抵抗あるいは反対していることを公にすることが何をもたらすかを考えれば、具体的な抵抗は形にすることができなかったことをもって「おこなっていたのは抵抗でなく妥協だったのだ」と言い切ることが、果たして妥当なのかどうかは判断が難しい。
「ミュンヒハウゼン」をめぐるケストナーの位置、「四五年を銘記せよ」をめぐる事実の記述と後になってからの評価的記述などから、ケストナーがドイツに残ったことを、後日、ケストナー自身が己の姿を脚色しているかもしれない。
しかし、1933年にケストナーの著作物が「焚書」されてから1945年まで12年、圧力を受けている者にとって、この歳月は、長い。
そして、「抵抗」とは何なのか、どのような行為を「抵抗」と言うのか。
このことは、これまでのケストナー伝「ケストナー ナチスに抵抗し続けた作家」「ケストナーの生涯―ドレースデンの抵抗作家」(高橋健二著・福武書店)にも使われている、「抵抗」という言葉についても言えることである。
このことは、後の迫害のない時代から評価しようとするとき、Friedrich Gustav Emil Martin Niemöllerの詩「Als die Nazis die Kommunisten holten」を重ね合わせて考えざるをえないだろう。

他のテーマでも、例えばエーディット・ヤーコプゾン、「世界舞台」発行人にしてケストナーに「エーミールと探偵たち」の執筆を勧めたということになっている人物だが、その後のケストナーとヤーコプゾンとのやりとりを見ると、背後にはさまざまなことがありそうだ。

それにしても、ケストナーと母イーダとの関係は、かなり濃密である。
その一方で父エミールの影が薄い。
そして、なかなかの女性関係。
いまであれば、家族関係にある種の課題がある人と言われるかもしれない。

むろん、ケストナーが、そしてパートナーのルイーゼロッテ・エンダーレが取捨選択した「人生」がケストナーの唯一ということではない。
この取捨選択がある種のケストナー像をつくりあげたことは間違いがないだろうが、だとしても、「自由のための戦いが国家への反逆と呼ばれるまで待っていてはならない」(260ページ)とのケストナーの言は、世界のその後の歴史において、繰り返されているし、今、この日本の状況でも、再来の危険性があるように思えてならない。

目次
エーリヒ・ケストナー 謎を秘めた啓蒙家
トランプの札として使われた子ども―一番の優等生でとびきりの孝行息子
EかZか?―本当の父親は誰も知らず
食べ物はいつも同じ―教員養成学校と軍隊の時代
ケストナー、ケストナーになる―ライプツィヒの大学生と新進気鋭のジャーナリストの時代
感情教育―イルゼ
「あの小さなエーリヒがどんどんと有名に」―ベルリン時代の最初の数年間
エーミール、映画に行く―ケストナーの天才時代
『ファビアン』
「平和だったころのよう」?―“第三帝国”時代のささやかな妥協
『雪の中の三人の男』―一つの素材の変転
「ハズレの人でいてね!」―戦争中の日々
『ミュンヒハウゼン』
『四五年を銘記せよ』―移行期
二度目の出発
「火薬樽の上で生きるって、とにかくたいへんなのです」
最晩年の日々―国民的作家というキッチュの地獄で
謝辞
訳者あとがき
原注ケストナーの作品索引
人名索引

スヴェン・ハヌシェク(Sven Hanuschek)/著
藤川芳朗/訳
白水社

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2013年12月23日 (月)

サンタクロースにインタビュー:Interview mit dem Weihnachtsmann

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「Weihnachtsmann」だからサンタクロースに違いないのだが、日本でイメージするサンタクロースやクリスマスのイメージとは大違い。
このシーズンのお話ではあっても、ケストナーのもうひとつの面である暗さがいっぱいつまったお話がたくさん。
ケストナーの生い立ちを思ってしまう。

CDブックが出ているようだ。

また過ぎていくこと/1929
Auch das geht vorüber
人形と小犬/1929
Puppen und kleine Hunde
人形の決闘/1927
Ein Puppenduell
レコードにのせたごあいさつ/1930
Grüße auf der Platte
不運な億万長者/1930
Der mißglückte Milliardär
学校ごっこ/1927
Schulespielen
ギムナジウム生 熱愛の人に手紙を書く/1927
Der Gymnasiast schreibt an seine Flamme
二十のサイン/1932
Zwanzig Autogramme
カウンターの向こうのマジシャン/1929
Der Zauberer hinterm Ladentisch
掃除機のバラード/1927
Dic Staubsaugerballade
小さなゾウ/1929
Das Elefäntchen
イースターうさぎの正体/1925
Die Entlarvung des Osterhasen
木々は芽吹いた/1927
Die träume schlugen aus
意図せぬ記録/1927
Rekord wider Willen
庭に出る/1933
Besuch im Garten
サンタクロースにインタビュー/1949
Interview mit dem Weihnachtsmann
クリスマス・テーブルのパレード/1927
Parade am Weihnachtstisch
クリスマスの決め台詞についての小講座/1928
Kleiner Kursus in Weihnachtssprüchen
なべ騒動/1925
Der Topf mit Hindernissen
七つのプレゼント/1930
Die sieben Sachen
とんでもないクリスマス・パーティ/1932
Feier mit Hindernissen
そこが彼のつらいところ/1930
Aber das hat seine Schwierigkeiten
ペーター/1927
Peter
模範生/1926
Ein Musterknabe
ある人生/1923
Ein Menschenleben
グスタフがカンニングした!/1959
Gustav hat abgeschrieben!
書物の知恵/1926
Weisheit der Bücher
鉄棒をする女の子/1928
Das Fräulein am Reck
カスパール、ベルリンへ行く/1932
Kasperle besucht Berlin

エーリヒ・ケストナー(Erich Kästner)/著
フランツ・ヨーゼフ・ゲールツ(Franz Josef Görtz)、ハンス・サルゴヴィッツ(Franz Josef Görtz)/編
泉千穂子/訳
ランダムハウス講談社

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2013年9月15日 (日)

Die Konferenz der Tiere

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ケストナーの「動物会議」の原著である。
持っている高橋健二さんの訳の少年文学全集版を参考にしたが、少年文学全集版は昭和何度読んだかわからず、表紙はかなり擦り切れてしまっている。
本書には、少年文学全集版には所収されている「腕ながアルツール」(Arthur mit dem langen Arm)と「魔法をかけられた電話」(Das verhexte Telefon)はなく、"Die Konferenz der Tiere"のみ。
Erich Kästner/著
Atrium-Verlag
ISBN-10:3855359911
ISBN-13:978-3855359912

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2012年10月15日 (月)

子どもと子どもの本のために

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初出は1977年。

日々の小間物(Der tägliche Kram, 1948)、小さい自由(Die klerne Freiheit, 1952)、講演と序文(おとなのためのケストナー著作集)(Reden und Vorreden)より抜粋された。
加えて、ルイーゼロッテの「四つのステーション」「ケストナーの子どもの本一覧」所収。

I 子どもと子どもの本のために
1 子どもの本について、二、三のこと
2 始業式のあいさつ
3 アルキメデスの四つの点
4 賢く、しかも、勇敢に
5 万里の長城
6 ゴルディウスの結び目
7 ポール・アザールについて
8 あきらめは観点ではない
9 子ども、文学、児童文学
10 子どもの読み方はちがう
11 だれがいったい子どもの本を書くか
12 児童文学作家の博物学について
13 ヴァルター・トリヤー追悼
14 笑いについての考察

II ケストナーがケストナーについて
1 小さな年代記
2 ケストナーがケストナーについて
3 非文学的な考え
4 『自著検討』
5 本を焼くことについて

III ケストナーについて
1 四つのステーション:ルイーゼロッテ・エンダーレ
2 体験的ケストナー紹介:高橋健二

編訳者あとがき
ケストナー略年譜
ケストナーの子どもの本一覧

E.ケストナー/著
高橋健二/訳
岩波書店

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2012年7月19日 (木)

人生処方詩集

症状は?・・・・・・

年齢が悲しくなったら
貧乏に逢ったら
知ったかぶりをするやつがいたら
人生をながめたら
結婚が破綻したら
孤独に耐えられなくなったら
教育が必要になったら
怠け癖がついたら
進歩が話題になったら
他郷にこしかけていたら
春が近づいたら
感情が貧血したら
金が少ししかなかったら
幸福があまりに遅くきたら
大都会が厭になったら
ホームシックにかかったら
秋になったら
青春時代を考えたら
子供を見たら
病気でくるしんだら
芸術に理解がなさすぎたら
生活に疲れたら
恋愛が決裂したら
もしもあなたが若い娘だったら
母親を想ったら
自然を忘れたら
問題が生じたら
旅に出たら
自信がぐらついたら
睡眠によって慰められたかったら
夢を見たら
不正を行ったら、あるいは不正を受けたら
天気が悪かったら
冬が近づいたら
善行が利子をもたらすと思ったら
同時代の人間に腹が立ったら

Doktor Erich Kaestners lyrische Hausapotheke(抒情的家庭薬局)/1936年
この時期にはすでに、ケストナーの著作はドイツでは出版できず、チューリッヒで刊行されている。

本書以外に、次の邦訳がある。
抒情的人生処方詩集/小松太郎訳/創元社版/1952年
人生処方詩集/小松太郎訳/角川文庫版/1967年
ケストナー博士の抒情詩 家庭薬局/高橋健二訳/かど創房版/1983年
人生処方箋/飯吉光男訳/思潮社版/1985年

E. ケストナー/著
小松太郎/訳
ちくま文庫/1989年

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2012年2月17日 (金)

大きなケストナーの本

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原題は「Das grosse Erich Kaestner Buch」で、1975年の出版。

目次内容は、次のとおり。
エーリヒ・ケストナー 大衆の息子-ヘルマン・ケステン
1 思ったほど良かあなかったよ。1899~1927 ドレスデン・ライプツィヒ
2 地球はまるいよ。だってそうできてるんだ。1927~1933 ベルリン
3 では私はどこへ? 執筆禁止。または引き出しのために書く。1933~1945 ベルリン
4 一九四五年を銘記せよ
5 むかし、マッチのない国がありました。1945~1952 ミュンヘン
6 求む、コペルニクス的性格―モラリスト、気むずかしい大作家となる。1974・7・29まで

「物語、詩、ドラマ、評論、講演、自伝、日記、手紙を、彼の生涯にそって並べた画期的な編集」(マガジンハウスのサイト及び帯の惹句)という内容で、そのときどきの作品などがピックアップできる。
ただし、物語は特にそうだが、全文が載っているわけではない。
原著ではケストナー以外のケストナー評も入っていたらしいのだが、本書ではヘルマン・ケステンによる序文以外、評は省略されている。
そしてこの本は、ケストナーのイメージを、ちょっと揺さぶってくれる。

現在、版元で品切れなので、ぜひ復刊を願いたい。

エーリヒ・ケストナー/著
シルヴィア・リスト(Sylvia List)/編
丘沢静也、岸美光、初見基/訳
マガジンハウス/刊(1995/1/19)
ISBN:9784838701858

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2012年2月15日 (水)

小さな男の子の旅

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エーリッヒ・ケストナー(Erich Kästner)の、「小さな男の子の旅(Ein kleiner Junge unterwegs/1927)」と「おかあさんがふたり(Zwei Mütter und ein Kind/1929)」が収められている。

1927年に「世界舞台(Die Weltbühne、Siegfried Jacobsohnによって1905年にベルリンで刊行されていた。)」のエーディト・ヤーコプゾーン(Edith Jacobsohn、Siegfried Jacobsohnの妻。Siegfriedが1926年に亡くなったあと、「世界舞台」を引き継いだ。)に子どもの本を書くようにすすめられて書いたのが「エーミールと探偵たち」である。
「小さな男の子の旅」執筆は、この時と重なるが、関係したのかそうではなかったのか。

この2編は1962年刊の「Das Schwein beim Friseur」に入っているが、他の14編は、未邦訳のようだ。
「Das Schwein beim Friseur」は、入手可能。

CDブックも出ている。

Das Schwein beim Friseur
Fauler Zauber
Der neugierige Friedrich
Arno schwimmt Weltrekord
Mama ist nicht zu Hause
Kicherfritzen
Die Sache mit den Löwen und dem Marktnetz
Arthur mit dem langen Arm
Frau Hebestreit spioniert
Weltreise durchs Zimmer
Zwei Mütter und ein Kind ☆
Ein Kind hat Kummer
Als der Nikolaus kam
Ein kleiner Junge unterwegs ☆
Felix holt Senf
Zwei Schüler sind verschwunden

☆が本書に所収された作品

エーリヒ・ケストナー/著
榊直子/訳
堀川理万子/絵
小峰書店

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2012年1月14日 (土)

ケストナー文学への探検地図―「飛ぶ教室」/「動物会議」の世界へ

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文学教育研究者集団(文教研)という団体によるケストナー論である。

教育に携わる人が多い団体のようだ。
なので、ケストナーをどうとらえるかというところでは、ちょっと好悪は別れるかも。
もっとも、この本の対談のなかで、ずっと以前に亡くなった心理学者の乾孝さんの「子どもと楽しくつきあう法」が引用されていて、ああそうか、と納得した。

ところで、ドレスデンに行ったら、ぜひ訪ねなければならない。
Erich Kästner Museum
ミュンヘンに行ったが、お墓には詣でなかったので、次回は行ってこよう。
Max-Weber-Platz駅から歩いて20分ぐらいらしい。
Sankt Georg Kirche(Bogenhauser Kirchplatz 1 81675 München, Deutschland

目次ととりあげられている作品。
序とあとがきにかえて―ケストナー、ふたたび
Ⅰ ケストナー語録:新しい時代の幕開けをめざして
Ⅱ ケストナーとの対話(1) 
 (飛ぶ教室(座談会)、エーミールと探偵たち、点子ちゃんとアントン、ケストナー詩抄
Ⅲ ケストナーとの対話(2)
 (動物会議(座談会)、わたしが子どもだったころ、ケストナーの終戦日記)
Ⅳ ケストナーの作品紹介
 (小さな男の子の旅、おかあさんがふたり、ファービアン、五月三十五日、雪の中の三人の男、エーミールと三人のふたご、消え失せた密画、一杯の珈琲から、オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら、ふたりのロッテ、ほらふき男爵、サーカスの小人)
Ⅴ 資料編
 (年譜・ケストナーの生活と文学、資料・作品発表当時の反響、資料・本書収録ケストナー作品の主な邦訳)
・付録 ケストナーを知るための本
・執筆者一覧

文学教育研究者集団
こうち書房
ISBN:978-4876476565

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