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2020年5月12日 (火)

東京駅誕生

200220_001  200220_002
本書は、東京駅丸の内駅舎の復原工事が完了した2012年の刊行であるが、原著は1990年の刊行。
ところどころ、活字が異なっているところがあるのだが、何らかの理由で修正したところなのだろうか。
東京駅といえば辰野金吾の名前が出てくるが、その前に汐留と上野を結ぶ、ドイツから来たヘルマン・ルムシュッテルやフランツ・バルツァーによる構想があった。
ルムシュッテルやバルツァーは、ベルリン市街線の高架鉄道工事に携わった経験から、招聘されることとなったようだ。
サブタイトルは「お雇い外国人 バルツァーの論文発見」。

「鉄道のドイツ史 帝国の形成からナチス時代、そして東西統一へ」では、「ドイツ鉄道の海外進出」という項はあるが、日本への技術者派遣やベルリン市街線については、触れられていない。
http://m-kusunoki.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-ecd6c2.html

関連年表を作っておこう。
1825 イギリスのストックトン・アンド・ダーリントン鉄道開業
1830 イギリスのでリバプール・アンド・マンチェスター鉄道開通、蒸気機関車ロケット号を使用
1853 長崎でプチャーチンの蒸気車模型運転
1854 横浜でプペリーの蒸気車模型運転
1865 長崎で蒸気機関車アイアンデューク号が乗客を乗せた客車を牽引し走行
1871 ザール鉄道建設(~1872・ヘルマン・ルムシュッテル)
1872 新橋駅-横浜駅間で官営鉄道開業
1874 ベルリン市街鉄道建設および営業(ヘルマン・ルムシュッテル)
1874 大阪駅-神戸駅間が仮開業
1876 アメリカ合衆国の鉄道を視察(ヘルマン・ルムシュッテル)
1877 大阪駅-京都駅延伸開業
1880 手宮駅-札幌駅間開業
1881 日本鉄道設立
1883 プロイセン鉄道監査官、工場長、倉庫課長、技術課長、機械製作局長、資材局長を歴任(ヘルマン・ルムシュッテル)
1883 上野駅-熊谷駅間業(日本鉄道)
1885 プロイセン邦有鉄道機械監督(ヘルマン・ルムシュッテル)
1885 赤羽駅-品川駅間業(日本鉄道)
1887 ヘルマン・ルムシュッテル来日、九州鉄道顧問
1888 山陽鉄道設立、甲武鉄道設立、九州鉄道設立
1889 総武鉄道設立
1889 博多駅~千歳川仮停車場間開通(九州鉄道)、プロイセン鉄道参事官(ヘルマン・ルムシュッテル)
1889 東海道線開通
1889 新宿駅~立川駅間開業(甲武鉄道)
1890 「東京市の中央に一大停車場を設け、工事に着手すべし」訓令、ヘルマン・ルムシュッテルに調査を移植
1890 九州鉄道技師長(ヘルマン・ルムシュッテル)
1891 プロイセン鉄道鉄道部長(ヘルマン・ルムシュッテル)
1891 上野駅-青森駅間全通(日本鉄道)
1891 門司駅-熊本駅、鳥栖駅-佐賀駅開通(九州鉄道)
1892 九州鉄道退職、ドイツ公使館技術顧問、東京市街高架鉄道の建設構想(ヘルマン・ルムシュッテル)
1894 ヘルマン・ルムシュッテル帰国
1894 広島駅-神戸駅(山陽鉄道)
1894 市川駅-佐倉駅間開業、本所駅(錦糸町駅)延伸開業(総武鉄道)
1894 新宿駅-牛込駅(飯田橋駅)開業(甲武鉄道)
1896 帝国議会で予算議決、新永間建築事務所設置
1898 来日、逓信省鉄道作業局技術顧問に就任(フランツ・バルツァー)
1903 帰国、プロイセン邦有鉄道シュテッティン鉄道管理局管理長官(フランツ・バルツァー)
1903 池袋駅-田端駅開通(日本鉄道)
1904 飯田橋駅-御茶ノ水駅開業(甲武鉄道)
1904 本所駅-両国橋駅(現両国駅)延伸開業(総武鉄道)
1905 鉄道局資材購入顧問(ヘルマン・ルムシュッテル)
1906 拓殖省技術顧問(フランツ・バルツァー)
1906 甲武鉄道、日本鉄道、山陽鉄道国有化
1907 九州鉄道、総武鉄道国有化
1908 御茶ノ水駅-昌平橋駅延伸開業
1912 昌平橋駅-万世橋駅延伸開業、昌平橋駅廃止
1918 ベルリンで死去(ヘルマン・ルムシュッテル)
1919 万世橋駅-東京駅間延伸開業、神田駅開業
1923 プロイセン邦有鉄道を退官(フランツ・バルツァー)
1927 ヴィースバーデンで死去(フランツ・バルツァー)
1932 御茶ノ水駅-両国駅延伸開業

第一部 バルツァー論文の発見
第二部 バルツァー論文「東京の高架鉄道」
 一 まえがき
 二 路線の設定
 三 架道橋に用いる鉄製構造物
 四 陸橋(アーチ橋)の構造
 五 駅施設
第三部 東京駅を中心とした鉄道建設・改良の変遷-バルツァー以前・以後
 一 江戸の街づくりと丸の内の形成
 二 鉄道の創設とお雇い外国人の協力
 三 東京周辺の鉄道建設
 四 東京駅の誕生
 五 東京駅開業後の変遷
 六 バルツァー提言への総括意見
第四部 フランツ・バルツァーとその時代の鉄道人
 バルツァーの写真があった
 フランツ・バルツァー
 ヘルマン・ルムシュッテル
 岡田竹五郎
 五つの工区着工と仙石貢
 辰野金吾と名監督今村信夫
 後藤新平と仙石貢
 島安次郎
 島の広軌実験の成功と一番電車の事故
 古川阪次郎
 那波光雄
 国沢新兵衛
 十河信二とポッターの論文
 特別寄稿・祖父岡田竹五郎のこと
第五部 この本が出るまでのいきさつ
 この本が出版されるまでの物語
 鉄道博物館と日本鉄道技術協会の旧事務所
 東京のJR電車運転用の電気
 マンモス駅『東京』
 著者紹介
 協力者および資料提供者・協力団体

島秀雄/編
鹿島出版会
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784306094185

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