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2019年12月 1日 (日)

太平洋戦争下の全国の障害児学校 被害と翼賛

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「障害」とか「差別」などの一環で読んでみようと手に取った本のひとつ。
とても詳細に、障害児と学校、学校と社会について論考している。
研究論文の集大成なので、当たり前だが、とっつきにくさはある。
これをもとに、テーマを絞りもっと平易な記述にすれば、さらに知る人が増えるのではないだろうか。

「空爆」あるいは「空襲」のいずれの用語を使うかについては、著者は「米軍飛行機などによる焼夷弾(しょういだん)をはじめとする爆弾投下や射撃などを空襲という用語で表現したのは、空襲よりもその攻撃の性格・実態をより的確に言い表せると考えたから」(P.13)としている。
そして、「東京大空襲」などは、そのまま使うとしている。
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「空爆」そのものは昔から使われていたようだが、このような展示(Militärhistorisches Museum der Bundeswehr、連邦軍軍事博物館、ドレスデン)を見ると、爆弾などを落とされる側からだと「空襲」のほうが実感的なような気がする。
もっとも、空襲を実際に体験したわけではないけれど。

日本教育新聞の書評
https://www.kyoiku-press.com/post-199252/

毎日新聞の書評
https://mainichi.jp/articles/20190310/ddm/015/070/009000c

はしがき
第1章 空爆による被害
 第1節 空爆による被害を受けた障害児学校の統計的概要
 第2節 空爆による被害を受けた障害児学校
 第3節 障害児学校の空爆被害の特徴
第2章 学校集団疎開
 第1節 〈子どもの戦闘配置〉としての学童集団疎開と障害児学校の集団疎開の統計的概括
 第2節 視覚障害児・聴覚障害児学校の集団疎開
 第3節 知的障害児・肢体不自由児学校の集団疎開
第3章 勤労奉仕・勤労動員
 第1節 障害児学校の奉仕作業の統計的概要と勤労奉仕・勤労動員政策
 第2節 盲学校における勤労奉仕・勤労動員
 第3節 聾唖学校における勤労奉仕・勤労動員と聾者の徴用
 第4節 盲聾唖学校における勤労奉仕・勤労動員
 第5節 空爆により視力障害となった勤労動員女学校生と
第4章 学校運営と教育活動
 第1節 「盲学校及聾唖学校令」と「国民学校令」の意義と問題点
 第2節 学則と教育方針
 第3節 教員と生徒
 第4節 教育の内容と方法
 第5節 学校行事
 第6節 軍事教練
 第7節 寄宿舎
 第8節 盲聾唖学校の〈混合教育〉の問題状況と教師と生徒との人間的共感関係
 第9節 ヘレン・ケラーの来日と障害児学校訪問・公演活動
第5章 敗戦後の窮乏と復興へのとりくみ
 第1節 配線と占領下の改革のなかで
 第2節 戦後も続く食糧難
 第3節 敗戦直後の障害児学校の状況
 第4節 障害児学校の復興をめざして
補章 旧植民地台湾・朝鮮の障害児学校
 序 節 台湾・韓国を訪れて
 第1節 台湾における盲聾唖学校
 第2節 朝鮮における盲聾唖学校
あとがき
参考文献
資料1 第2次アンケート調査用紙——第2次大戦下の全国の障害児学校の戦争被害に関する調査
資料2 概括表——全国108の障害児学校の被害・状況・沿革など

清水寛/著
新日本出版社
https://www.shinnihon-net.co.jp/general/detail/code/978-4-406-06284-8/

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