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2018年8月 9日 (木)

はじめて出会う平和学—未来はここからはじまる

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8月9日は73回目の長崎原爆忌、そして8日には翁長雄志氏が死去。

「戦争の不在だけが平和とはいえない」とするス以上、「平和学」は、凡そ人が生きていくことすべてにに関わるだけに、ひとつの「学」として確立することがいいのかどうか、自分のなかでは整理しきれない。
本書は、さまざまな分野への関わり方の立ち位置として「平和」を置いたとき、あるいは課題に対する視点を通底する考え方として「平和」を置いたときの、切り口を示している。
けれども、どのような「平和」に向かっていくか、「平和」のために何をするか、という内容ではなく、「平和に向けた課題」を示すことが主眼のように思える。
したがって、NGOには触れても、さまざまな平和運動について、あるいは「平和」に関する考え方について、具体的な事例に触れることは、ほとんどない。
それが本書の「教科書」たる所以かもしれない。
とは言え、英語表記はガルトゥング氏の「積極的平和主義」とは異なるけれど、あらためて、首相が言った「積極的平和主義」の欺瞞性が確認できる。

文中の「用語解説」は、解説ページで確認できるが、本文中に解説されているページをふるなり番号を付番するなりしたほうが親切だろう。

序章 希望の平和学・平和学の希望/よりよく生きるための英知
第I部 人類の過ちを繰り返さないために
 第1章 人権の世紀へ/ユダヤ人虐殺を超えて
 第2章 核時代の平和の構想力/広島・長崎の原爆災害から学ぶ
 第3章 争の世紀を振り返る/今でも続く武力紛争から学ぶ
 第4章 平和学の挑戦/人類の過ちを繰り返さないために
第II部 「人間の安全保障」という考え方
 第5章 南北問題から人間開発へ/戦争の不在だけでは平和とはいえない
 第6章 ジェンダーと平和/女性の視点からの平和学
 第7章 多様性を尊重した多文化社会へ/共生から共創へ
 第8章 難民の時代を考える/すべての人が希望の持てる社会を
 第9章 地球環境問題への取組み/宇宙船地球号の発想
第III部 日本と世界の平和を築く
 第10章 日本の防衛の新発想/現実的な理想主義を目指して
 第11章 日本と現代の紛争/アフガン戦争・イラク戦争後の世界
 第12章 平和構築への道程/国際機関の役割
 第13章 地球市民の時代/地球的市民連帯と地球民主主義の創造
 終章 エクスポージャーとして生きる/未来はここからはじまる

児玉克哉/著
佐藤安信/著
中西久枝/著
有斐閣

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