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2018年3月22日 (木)

復刻新装版 憲法と君たち

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本書は、1955年に刊行された「憲法と君たち」を2016年に復刊したものである。
著者の佐藤功は、幣原喜重郎内閣が設置した「憲法問題調査委員会」(松本烝治委員長)に1945年10月から1946年3月まで補助員として参加した人で、政府が提出した憲法改正要綱はGHQに拒否され、GHQ案が示されることになるのだが、佐藤功はGHQ案を見て「マッカーサー草案を見て、声を上げて叫びたいほどの解放感を感じた。そこにちりばめられている基本的人権とか国民主権、個人の尊厳といったことは西欧民主主義の憲法を専攻する人間として助手の頃から勉強して知っていた。しかし、まさかそういうものが、他ならぬ自分の生きている日本社会の憲法の中に書き込まれるようになるとは、不覚にも思っていなかった」と言ったそうだ。

冒頭に「憲法が君たちを守る。君たちが憲法を守る。」、巻末に「憲法が君たちを守る。君たちが憲法を守る。」。
さらに、P.60の「自由というものは、ただだまっていて人民のものになるのではないということだ」、そして、P.134からP.135にかけての平和への努力にかかわる記述は、これこそ本来の「積極的平和主義」であろうし、P.140以降の「解釈」の記述など、銘記しておきたい文言が多々ある。

内閣人事局の設置は2014年5月30日、憲法解釈改悪の閣議決定は2014年7月1日。
2014年が政権一派による憲法破壊・民主主義破壊のクーデターの始まりの年であったとしか思えないが、解釈改憲から成文改憲の動きが強まっている時だからこそ、読んでみたい本である。
しかも、著者の佐藤功氏は1949年7月から成蹊大学政治経済学部教授となっているのだが、この大学には、憲法破壊を企てている現総理大臣がのちに入学することになるのである。
国会議員は、閣僚は、本書は必読とすべきだろう。

解説は、木村草太さん。

ナルニアでも紹介されている。

『憲法と君たち』復刊によせて さとうまきこ
憲法と君たち
一 はじめに―憲法と君たち
 1 憲法ということば
 2 憲法は君たちのまわりにある
二 憲法とはなんだろう
 1 人間の社会と憲法
 2 憲法のはじまり
 3 人民のための憲法のたんじょう
 4 「人民の、人民による、人民のための憲法」
5 人間の成長と憲法の成長
三 日本の憲法はどんな憲法か
 1 日本の前の憲法
 2 明治憲法
 3 日本の今の憲法
 4 日本の今の憲法のどこをほこってよいか
四 憲法を守るということ
 1 憲法をやぶろうとするもの
2 多数決と選挙
3 憲法を守るのはだれの仕事だろう
4 終わりに―憲法と君たち)
解説 木村草太

佐藤功/著
木村草太/解説
時事通信社

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