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2017年3月14日 (火)

独裁体制から民主主義へ

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サブタイトルは「権力に対抗するための教科書」、初版は1993年に英語とビルマ語で出版されているたもので、アラブの春も、本書から影響を受けたといおうことだが、独裁体制を倒したあとの「民主主義へ」のところで躓いてしまっている。
読みながら、シリア、北朝鮮、チベット、ウイグルなどを思い浮かべてしまう。
この日本、決して独裁国家ではないが、さりとて民主主義国家と胸を張って言えるかどうか。
民主主義に必要な「市民」が育っているかどうか。
少なくとも、著者が求める民主主義を成り立たせるような「市民」が育っていないのは、たしかだろう。
それは日本に限らないことが、ここ数年の各国での動きからも明らかになりつつあるようだ。
本書では、独裁体制に対する抵抗という視点で書かれているけれども、独裁体制に至らせないための方策、外国による侵略に対する方策など、様々な状況への柔軟なスタンスもまた、必要なことだろう。
本書は、民主主義のありようについては触れていない。
示される方法論は、抽象的である。
つまり、それぞれの地域で、自らが具体化に取り組まなければならないということだ。
そして、大事なことは「保暴力」を貫くこと。

本書は、各国語に訳されている。
巻末に「198 METHODS OF NONVIOLENT ACTION」が訳出されている。
「Dictionary of Power and Struggle」は未邦訳のようだ。
アインシュタイン研究所のリソースにも出てこない。

はじめに
第1章 独裁体制に直面することの現実
第2章 交渉に潜む危険性
第3章 政治的な力は何に由来するのか?
第4章 独裁政権にも弱みがある
第5章 力を行使する
第6章 戦略計画の必要性
第7章 戦略を立案する
第8章 政治的抵抗を応用する
第9章 独裁体制を崩壊させる
第10章 永続する民主主義のための基礎作り
あとがきにかえて
謝辞、そして『独裁体制から民主主義へ』が書かれた背景について
さらに知りたい人への分権案内
訳者あとがき
非暴力行動198の方法

ジーン・シャープ/著
瀧口範子/訳
ちくま学芸文庫

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