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2016年7月14日 (木)

リンカーン ゲティスバーグ演説

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「詩人が贈る絵本 2」シリーズ、原題は「THE GETTYSBURG ADDRESS BY ABRAHAM LINCOLN」。
ゲティスバーグ演説を「詩人が贈る絵本」シリーズの最後にもってきたのは、長田さんの意志なのだと思いたい。

「and that this government of the people, by the people, for the people, shall not perish from the earth.」をどう日本語にするか。
長田さんのエッセイ集「知恵の悲しみの時代」(みすず書房)で、本書について、『わたし自身が試みたことは、リンカーンの「the people」を「人民」や「国民」としてでなく、あらためて「只の人間」として、すなわち「人びと」としてとりもどすということでした。』と、書いている。
「そうして、人びとを、人びとが、人びとのために、自ら律する国のあり方を、この地上から消滅させないために。」が、長田さんの日本語である。
これは、日本国憲法草案(英文)の「the people」の訳が「国民」となったとき、『「国民」が意味したものは、法の前に平等である「all persons」ではなくて、「all nationals」ということだった』(P.26)との、ジョン・ダワーの指摘(「敗北を抱きしめて」2001年岩波書店)と対をなしているのだと考える。

The Gettysburg Address

エイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)
マイケル・マカーディ(Michael McCurdy)/絵・あとがき
ゲリー・ウィルズ(Garry Wills)/はじめに

長田弘/訳
みすず書房
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