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2016年4月23日 (土)

マグナム・ファースト日本展

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マグナムの写真展ということで行ってきましたが、これほどオーストリアと関わりがあったとは、思いもしませんでした。
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「世界最高の写真家集団」マグナム・フォトが「マグナム」を結成し最初に企画した写真展を、第二次世界大戦終結から10年を経た1955年6月から翌年2月にかけて、「Gesicht der Zei / Face of Time―時の顔」というタイトルで、オーストリア5都市を巡回しました。
2006年にインスブルックのフランス文化会館の地下室で、このときの全作品が発見され、当時のオリジナルプリントがそのままに再現されました。
2008年より現在まで、ドイツ、オーストリア、スペイン、スロベニア、ハンガリー、韓国の11都市を巡回し、このたび日本で「マグナム・ファースト日本展」として公開されました。
ワーナー・ビショフ、ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、エルンスト・ハース、エリック・レッシング、ジャン・マルキ、インゲ・モラス、マルク・リブーの8人の写真家による、合計83点の白黒写真が当時のままに、つまりオリジナルプリントで展示されています。

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エリック・レッシングの作品は、国家条約による主権回復直前の1954年の、ウィーンなどの様子です。
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キャパは、1951年のバスク地方が3枚。
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ワーナー・ビショフ、インゲ・モラスなど、白黒写真の力が、すごい。
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そして、強そうな日差しに照らされた地面、建物の日陰とそこに集まっている人々、白が飛んでもいないし黒で潰れてもいない、その絶妙さ。
露出もシャッタースピードも、すべて技なのです。
会場内は、作品ごとに複写でない限り、撮影可。

ひととおり見終わって、休憩。
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公式カタログも、当然購入。

初日の23日には、「終わりと始まり―マグナム・フォトと戦後オーストリアの写真」と題したオープニング記念レクチャーがあったので、参加してきました。
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マグナムの初めての写真展について、クリスティーネ・フリシンゲリ女史による映像を含めたレクチャーで、当時の様子や、今回の展覧会には展示されていない他の写真家(写真集『Staatsgrenze 1981-1983』の古屋誠一氏やジョンソン大統領の公式カメラマンとなった岡本陽一氏)について、そして、オーストリアの写真界の様子について、詳しく伺うことができました。
なお、岡本陽一氏については、村上由見子さんの『百年の夢~岡本ファミリーのアメリカ』に書かれているそうです。
写真家のマンフレート・ヴィルマン氏からは、オーストリアの写真家育成の状況を、自らの体験でお話を聞きましたが、あまり、しゃべるのは得意じゃなさそうでした。
予定時間をオーバーして、終了。

終わってから女史と、10年前にヴェルベデーレで開催された「DAS NEUE ÖSTERREICH 1955~2005」展を見てきたことや、いま、写真が展示されている美術館ならアウグスティーナでしょうねなど、二言三言お話できたので良かったです。
私たちは二列目の席でしたが、前の列(関係者席となっていた)には誰も来なかったので、画面に映るオーストリアの古い写真を見て反応していた私たちを、女史は演壇から気がついていたようで、「この人たちはオーストリアを知っていそうだとわかったよ」とおっしゃっていました。

クリスティーネ・フリシンゲリ(Christine Frisinghelli、Camera Austria 創設者、写真評論家)
マンフレート・ヴィルマン(Manfred Willmann、Camera Austria 創設者、写真家)
伊藤俊治(美術評論家)

4月27日に、オーストリア文化フォーラムでトークも行う予定。
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2016年4月23日(土)~5月15日(日)
ヒルサイドフォーラム(東京・代官山)

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