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2015年8月 1日 (土)

光る風

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1970年に、次のような文章が書かれていた。

「国連が 世界の平和および安全の維持または回復のために 軍事力の行使を必要とみとめ そのための措置を決定した場合は 政府は 国防隊をふくめた人員 労力の提供 飛行場 港湾その他基地の提供 物資 輸送手段の提供などをおこなうことができる」
「国連軍への参加は憲法に違反せず 国防隊法の一部改正で可能である」
「法的に根拠づけるため 任務規定の条文に
『国際平和と安全のために』
ということばを追加して それらの行為を正当化し 美化したのであった」

この文章は、2015年に書かれたのではない。
繰り返すが、1970年である。

この文章が載っている本書は、2008年に復刻(それ以前にも何度か単行本化文庫本化はされている)されているが、再復刻版である。
今回の解説は、内田樹氏。
最後に「光る風」を読んだのはたぶん、ちくま文庫版であったと思うのだが、その前にも読んでいるので朝日ソノラマ版だったのか。
マガジンで読んだかどうかは、ちょっと記憶にない。

国防隊のカンボジア派兵、や国防省の設置と国防軍の存在、都市を襲う災害、そして御上に逆らう言動に対する市民による「非国民」の罵声といったことは、1970年当時は空想にすぎなかったし、この当時、ここに描かれているような日本になど、なるはずはないと思っていたのだが、それは間違いだったのかもしれぬと考えずにいられない今日この頃である。
そして本書のラストは、アンジェイ・ワイダの「灰とダイヤモンド」や五味川純平の「人間の条件」のラストと重なる。

上記に引用した文章は、本書188ページにあるので、国会議員は、あるいは我が国の安全保障が気がかりな人は、一度、本書を読んでみるとよい。

山上たつひこ/著
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