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2013年1月 2日 (水)

【江ノ電】併用軌道について 4 江ノ電への問い合わせ

文献などでの確認だけでは限度があるので、江ノ電に問い合わせてみました。

1 軌道法から地方鉄道法への移行について
質問:
軌道法から地方鉄道法に移行した時は、「車両および線路などの特別設計・建築限界支障箇所の承認を願い出」(「江ノ電の100年」P.129)て「この申請をやむを得ないものと判断した運輸省(20年に通信院を分離)はこれを許可し、こうして当社は20年11月27日より地方鉄道となった。」(同書P.129)とあり、さらに「当社鉄道は、併用軌道をはじめ地方鉄道法に適合しない箇所を残していたために「特別設計許可」を受けていた」(同書P.170)とあることから、地方鉄道法第4条ただし書き「但シ己ムコトヲ得サル場合ニ於テ主務大臣ノ許可ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラス」が適用され、許可にあたって「道路管理者ノ指示ニ従ヒ現在道路トノ併用區間ハ将來可及的速カニ專用敷ニ改ムルコト」との条件が付されたものと考えてよいか。

回答:
併用軌道の許可については、地方鉄道法第四条のただし書きにより許可を得るとともに、「江ノ電の100年」129ページの変更許可書に記載されている条件を課せられたのではないかと推測する。

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2012/1/28・神戸橋交差点

2 地方鉄道法から鉄道事業法への移行について
質問:
地方鉄道法は、昭和61年の鉄道事業法施行にともない廃止され、地方鉄道法第4条の規定は、鉄道事業法第61条へ受け継がれ、「但シ己ムコトヲ得サル場合ニ於テ主務大臣ノ許可ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラス」も同様に「ただし、やむを得ない理由がある場合において、国土交通大臣の許可を受けたときは、この限りでない。」と規定されていることから、残る「抵触箇所」については、この条文が適用されていると考えてよいか。
ただし、鉄道事業法附則に規定された経過措置の適用により、あらためて61条第2項による手続きは行われていないと考えてよいか。

回答:
鉄道事業法第六十一条の「鉄道線路は、道路法(昭和二十七年法律第百八号)による道路に敷設してはならない。ただし、やむを得ない理由がある場合において、国土交通大臣の許可を受けたときは、この限りでない。」のただし書きの部分について10年ごとに継続許可申請を行っている。

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2012/1/28・神戸橋交差点
3 江ノ島〜腰越間の「併用軌道」への鉄道事業法適用による解釈

質問:
当該区間は、現行鉄道事業法が原則的には道路上の線路の敷設を認めていないことから、「踏切」であるとする考えがある。
仮に踏切だとすると、腰越駅際の江ノ島1号踏切の範囲は、腰越駅際から龍口寺前交差点までであるということになるが、龍口寺前交差点あたりには踏切であるとする案内は見当たらないので、この区間は踏切ではなく、上記のプロセスから、鉄道事業法第61条ただし書きによる道路上に線路が敷設された区間であると考えるがどうか。

回答:
竜口寺前〜腰越駅間は、鉄道事業法第六十一条ただし書きの部分で許可を受けている「併用軌道区間」であり、江ノ島1号踏切道は、腰越駅の藤沢方の遮断機が設置されている部分である。

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2012/1/28・龍口寺前交差点の道路標識

4 腰越−七里ヶ浜間の「併用軌道」
質問:
江ノ島〜腰越間以外の、腰越−七里ヶ浜間は、同書に「鉄道事業改善3カ年計画」においては、腰越−七里ヶ浜間の併用軌道の専用軌道化との記述があることから、現時点では道路に沿った専用軌道との位置づけになると思うが、同書に記述がないものの、極楽寺−稲村ケ崎間も同様に併用軌道であったものが現時点では道路に沿った専用軌道であると解釈してよいか。

回答:
腰越駅〜七里ヶ浜駅間は、現在も峰ヶ原信号場より鎌倉方の顕証寺付近から七里ヶ浜駅間の約270m区間に併用軌道が残っている。また、稲村ヶ崎駅〜極楽寺駅間の稲村ヶ崎駅より鎌倉方へ二つ目の踏切「稲村ヶ崎2号踏切道」から鎌倉方へ約150mで道路と併走する区間も併用軌道が残っている。

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2012/1/28・顕証寺付近から七里ヶ浜駅間の併用区間

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2012/1/28・稲村ヶ崎駅〜極楽寺駅間の併用区間

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2011/12/25・稲村ヶ崎2号踏切道、踏切の手前までが併用区間

5 鉄道用地としての登記
質問:
不動産登記においては、路線の敷地は登記簿上「鉄道用地」として登記されていると考えられる。道路は「公衆道路」となるが、併用軌道区間部分は鉄道用地として道路部分とは別の登記となっているのか。
あわせて、専用軌道化した腰越−七里ヶ浜間の登記簿上の地目はどうか。

回答:
「併用軌道区間」は、鉄道事業法第六十一条ただし書きの部分で許可を受け、江ノ島電鉄株式会社の所有地ではない。市や県の所有する道路上に軌道を敷設しており、地目については把握していないが、おそらく公衆用道路として登記されている。専用軌道化した腰越駅〜七里ヶ浜駅間の地目は主に、「鉄道用地」「雑種地」「宅地」となっている。

【追記】
質問をしていないためか、回答にでは触れられていませんが、七里ヶ浜〜稲村ケ崎間にも、短距離ながら併用軌道と考えられる区間があります。

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2009/9/26・稲村ケ崎から藤沢に向かうとき、線路の左側の道路が国道134号に出るところまでが併用区間

En1009_090926_1
2009/9/26・線路の左側の道路の、建物があるところまでが併用区間

2013年10月27日に開催された『江no-FES「湘南再発見 まち歩き」江ノ電を堪能する!』で、江ノ電の方とともに七里ケ浜~峰が原信号所間の併用軌道区間を歩き、この区間や江ノ島〜腰越間など、4か所の併用軌道区間があることを江ノ電の方から伺いました。

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(2013/10/29追記)

「併用軌道について」は、2012年1月にあるサイトに書いたものを加筆訂正したものです。

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