渚にて【新版】人類最後の日
以前の井上訳の「渚にて」も読んだし、スタンリー・クレイマー監督でグレゴリー・ペックやエヴァ・ガードナーが演じた映画「渚にて」も見た。
井上訳の本は行方不明となってしまっていたが、新訳が出たというので、手にとってみた。
1964年の状況に至るプロセスは、登場人物による終わったこととしてしか説明がない。
オーストラリア以外の地域で何があったのか、どのようなプロセスをたどったのかは、いっさいわからない。
その後を、滅亡に向かって生きることしかできない人々の日常が淡々と続く。
許された期間は数か月であるにもかかわらず、来年の心配をする。
読みながら、Waltzing Matildaのメロディが流れてくる。
ネヴィル・シュート/著
井上勇/訳
東京創元社(創元SF文庫)
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